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コウモリは鳥獣保護管理法の対象で、許可なく捕獲・殺傷はできません。許可なく行えるのは追い出しと侵入口の封鎖です。
夕方になると天井裏でキイキイという鳴き声がする、ベランダや壁際に黒い粒状の糞が溜まっている——コウモリの被害は、正体が分かっても自分で捕まえてはいけないという点で、ネズミの被害とは対処の前提が根本的に違います。
アブラコウモリとは、住宅の屋根裏・戸袋・換気口などに住み着く体長4〜6cm程度の小型のコウモリで、日本の家屋に定着する種類として最もよく見られます。1〜2cm程度のわずかな隙間から建物内へ入り込みます。
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この記事は、住宅でコウモリの被害に気づき、次のいずれかに当てはまる方向けです。
- 夕方から夜にかけて天井裏で鳴き声や羽音がする
- ベランダ・軒下・壁際に黒い粒状の糞が溜まっている
- 換気口や戸袋のまわりに黒い汚れ(こすれ跡)がある
- 自分で追い出してよいのか、法律上の可否が分からない
- 業者に頼む前に費用の目安と適切な作業時期を知っておきたい
まずやること: 1つでも当てはまる場合は、次の「法律で決まっていること」を読んでから作業や相談に進んでください。
コウモリを自分で駆除してもいい?
捕獲と殺傷はできません。コウモリは鳥獣保護管理法の対象となる野生鳥獣で、許可なく捕まえること、傷つけること、殺すことは法律で禁止されています。
一方で、許可がなくても行える対処もあります。
| 行為 | 許可の要否 | 補足 |
|---|---|---|
| 建物から追い出す | 許可不要 | 捕獲にあたらないため |
| 侵入口をふさぐ | 許可不要 | 追い出し完了の確認が前提 |
| 糞の清掃・消毒 | 許可不要 | 防護具の着用を推奨 |
| 捕まえる・かごに入れる | 許可が必要 | 自治体への申請が要る |
| 殺す・傷つける | 許可が必要 | 無許可は罰則の対象 |
住宅の被害対応で現実的に選べるのは、「追い出し」「侵入口の封鎖」「清掃・消毒」の組み合わせです。粘着シートや殺鼠剤のような、捕獲・殺傷を前提とした道具をコウモリに使うことは避けてください。
まずやること: 捕獲用の道具を買う前に、追い出しと封鎖で対応できる状況かを確認してください。
天井裏にいるのはコウモリ?ネズミ?
糞の形状と落ちている場所で見分けがつきます。コウモリの糞は乾くとポロポロと崩れ、光沢のある昆虫の羽が混じるのが特徴です。
- コウモリの糞 — 黒く細長い粒状。乾燥するともろく崩れる。昆虫の外骨格が混じる。壁際やベランダなど「出入り口の真下」に山状に溜まる
- ネズミの糞 — 崩れにくく、家の中を移動しながら散らばる。食品や配線のかじり跡をともなうことが多い
活動時間にも違いがあります。コウモリは日没前後にまとまって飛び出し、明け方に戻ります。夕方に外へ出て行く姿を確認できれば、コウモリの可能性が高まります。
まずやること: 日没の時間帯に屋外から建物を観察し、どの隙間から出入りしているかを記録してください。侵入口の位置が分かると、見積もりの精度が上がります。
コウモリの追い出しはいつやるべき?
春(4〜5月)と秋(9〜10月)が適期です。夏の出産・子育て期と冬の冬眠期は、追い出しに向きません。
| 時期 | 追い出しの可否 | 理由 |
|---|---|---|
| 春(4〜5月) | 適期 | 冬眠明けで活動を再開し、出産前のため |
| 夏(6〜8月) | 避ける | 出産・子育て期。飛べない子が建物内に取り残される |
| 秋(9〜10月) | 適期 | 子が飛べるようになり、冬眠前で活動しているため |
| 冬(11〜3月) | 向かない | 冬眠中で動かず、追い出しに反応しないため |
夏に追い出してはいけない理由は、成獣だけが出て行き、まだ飛べない子コウモリが屋根裏に残るためです。取り残された子が建物内で死ぬと、悪臭と、死骸に集まる虫による二次被害が起こります。
2026年時点で夏に被害へ気づいた場合は、出産期の終わりを待って秋(9〜10月)の適期に作業を組む、という判断もできます。被害に気づいた時点ですぐ相談し、作業日を適期に設定しておく進め方が現実的です。
まずやること: 被害に気づいた時期を記録し、業者への相談時に「いつ作業するのが適切か」を必ず質問してください。
コウモリ駆除でやりがちな失敗とは?
出入り口をふさぐ前に、屋根裏に残った個体の有無を確認しないことです。
コウモリが中にいる状態で侵入口を封鎖すると、逃げ場を失った個体が建物内で死にます。死骸の腐敗による悪臭と、集まってくる虫の二次被害は、最初の被害より対処が大変になります。
- 追い出しを確認せずに封鎖する
- 出産期(6〜8月)に追い出しを行う
- 目に見える1か所だけをふさぎ、ほかの隙間を放置する
- 糞を掃除機で吸い、粉塵を室内に拡散させる
- 忌避剤の効果が切れた後の封鎖を行わない
糞の清掃で注意したいのは、乾燥した糞が粉になって舞うことです。清掃時はマスクと手袋を着用し、乾いた状態で掃き散らさないよう、湿らせてから回収してください。
まずやること: すでに侵入口をふさいでしまった場合は、屋根裏から異臭や物音がしないかを確認してください。
コウモリ駆除の費用相場はいくら?
建物の状況で大きく変わります。侵入口が1か所で追い出しと封鎖のみで済むケースから、屋根裏全体の清掃・消毒と複数箇所の封鎖工事が必要なケースまで幅があります。
主に金額を左右するのは、次の要素です。
- 侵入口の数と位置(高所・狭所は足場や特殊作業が必要になる)
- 屋根裏の広さと、糞の堆積量
- 清掃・消毒・断熱材の交換まで含むかどうか
- 再発防止の封鎖工事の範囲と使用資材
- 作業時期(適期を外すと複数回の訪問が必要になる場合がある)
コウモリ駆除は「1匹を追い出す作業」ではなく「建物の隙間をふさぐ工事」に近いため、住宅の構造を見ないまま総額を確定することはできません。現地を見ずに電話だけで総額を提示する業者には、内訳の根拠を確認してください。
まずやること: 相場の数字だけで判断せず、現地調査を受けたうえで内訳付きの見積もりを取ってください。
業者に相談するとき何を確認すべき?
作業範囲・作業時期・保証の3点を書面で確認してください。相談から解決までは、次の3ステップで進みます。
- 無料相談・現地調査の申し込み — 被害の状況、気づいた時期、糞の位置を伝えて調査日を決めます
- 現地調査と見積もりの提示 — 侵入口の特定、屋根裏の状況確認、作業範囲と内訳の説明を受けます
- 契約・施工 — 見積もり内容に納得できた場合のみ契約します(見積もり後のお断りも可能です)
契約前に確認したい項目は次のとおりです。
- 追い出しと封鎖を分けて、どの範囲まで作業に含まれるか
- 出産期を避けた作業時期を提案しているか
- 再発時の保証期間と、再施工の条件
- 糞の清掃・消毒が見積もりに含まれるか、別料金か
- 見積もりの内訳を書面またはメールなど記録の残る形で受け取れるか
まずやること: 見積書を受け取ったら、上記5項目が明記されているかを目視で確認してください。
コウモリ駆除のよくあるご質問
Q. コウモリは自分で捕まえてもいいですか?
許可なく捕まえることはできません。コウモリは鳥獣保護管理法の対象で、捕獲や殺傷には自治体の許可が必要です。追い出しと侵入口の封鎖は許可なく行えます。
Q. 夏にコウモリを追い出してはいけないのはなぜですか?
6〜8月は出産・子育て期のため、成獣だけが出て行き、飛べない子が屋根裏に残ります。取り残された子が死ぬと、悪臭と虫の二次被害につながります。
Q. 市販の忌避剤だけで解決できますか?
一時的に離れても、侵入口が開いたままだと戻ってきます。忌避剤で追い出した後に隙間を封鎖するまでを、一続きの作業として計画する必要があります。
Q. コウモリの糞は掃除機で吸ってもいいですか?
乾いた糞は粉塵になって舞うため、掃除機の排気で室内に拡散するおそれがあります。マスクと手袋を着け、湿らせてから回収する方法が安全です。
Q. 役所に相談すればコウモリを駆除してもらえますか?
自治体の窓口が行うのは相談への助言や情報提供までで、職員が住宅に来て駆除作業を行うことは原則ありません。実際の作業は民間業者への依頼になります。
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- 公開日:2026-07-30/更新日:2026-07-30
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